優生保護法被害兵庫訴訟の大阪高裁判決への上告に抗議する記者会見に同席(2023年4月5日)
きょう5日、国は優生保護法被害兵庫訴訟の大阪高裁判決(2023年3月23日)に対し、上告しました。3月30日の国会質疑でも触れたように、3月23日の大阪高裁判決は、現時点で全ての被害者に対し救済の道を開く、画期的なものでした。そこで、きょう夕刻に開かれた抗議の記者会見に木村英子議員と同席し、メディアの方々に訴えました。
まず、優生保護法被害全国弁護団が今日発した声明をご紹介します。
天畠の訴え全文は以下の通りです。
********
あ、か、さ、た、な話法)被害者が裁判で勝っても、この国は動かないのか。代読お願いします。
代読)代読します。れいわ新選組の参議院議員、天畠大輔です。
旧優生保護法による不妊手術、人工妊娠中絶は、明らかに国による人権侵害です。それなのに十分な謝罪や補償をせず、国は被害者に裁判を起こさせて、原告が勝訴してもなお上訴を続け、動かない。一人の障がい当事者として、憤りと悔しさでいっぱいです。
さて、優生保護法問題は、高齢の障害者の、かわいそうな人たちだけに関すること、と思っている人はたくさんいるだろうと思います。でも、それは違います。すべての人に関わることなのです。
旧優生保護法による手術の運用は、かなりずさんでした。あとから検査を受けたら遺伝性の障がいではなかった人、素行(そこう)が悪いなどとして施設に入れられた人なども、強制的に不妊手術を受けさせられた事実があります。
私たちは、旧優生保護法のようなお墨付きをひとたび手にした結果、「厄介だな」「近くにいてほしくないな」「面倒くさいな」と思われている人達に、取り返しのつかない人生被害を与えてしまいました。暴力の範囲を、自分たちの手で、広げていったのです。
「現在の日本社会ではそんなことは起こらない」と、だれが自信を持って言えるでしょうか。
忘れられた歴史は繰り返します。ですから、旧優生保護法の誤りを、国が率先して正す姿勢を示さなければなりません。政府が上訴をやめ、旧優生保護法が違憲だったと認め、十分な謝罪をすること。国会も謝罪し、立法によって十分な被害救済と再発防止の方策を講じること。これらは全部、被害を受けた人たちだけでなく、未来の私たち全員のために必要なことなのです。
あ、か、さ、た、な話法)メディアの皆さんも力を貸してください。よろしくお願いいたします。