2024年12月17日 予算委員会(締めくくり総括質疑)「総理!選挙活動中にヘルパー制度利用できないのは、差別です!」
○天畠大輔君 代読します。通告なしですが、総理は障害者が議員になる意義をどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) それは、障害をお持ちの方が健常者と同じだけの権利が行使できる、それは障害者権利条約に基づいて国家として当然にそういう環境を整えるべきものだと認識をいたしております。
○天畠大輔君 選挙運動ができない人がいます。代読お願いします。
資料一を御覧ください。愛知県議選に立候補した脳性麻痺の加藤啓太さんは、選挙運動中のヘルパー派遣を切られたことで、選挙以前にトイレや食事の心配をしなければなりませんでした。
資料二のとおり、福岡市や横浜市のように政治活動に認めないと明文化する自治体まであります。これで公平な選挙と言えるのでしょうか。
総理、障害者の政治参加に意義があるとお考えなら、選挙運動中にヘルパー制度を利用できるようにしてください。いかがですか。
○委員長(櫻井充君) 福岡厚生労働大臣。
(発言する者あり)制度のことなので担当大臣がまず答弁します。
○国務大臣(福岡資麿君) 重度訪問介護は、各市町村において、障害者の方々の置かれている環境や障害福祉サービスの利用意向等を勘案して、当該外出に対する支給の要否が決定されるものでございます。
今御指摘のところについては、令和六年度の調査研究において調査をさせていただいております。各市町村の状況や考え方を確認した上でですが、必要に応じて対応を検討してまいりたいと考えております。
○内閣総理大臣(石破茂君) この障害をお持ちの方が立候補をされたときに、健常者というのか、障害をお持ちでない方と変わらないような運動ができるというのは大事なことだと思っております。
それぞれの地域の実態をまず調べさせていただきまして、そういうような方々が十分な選挙運動というものができるということを心掛けてまいりますが、まず実態をよく把握をさせていただきたいと思います。
○委員長(櫻井充君) 発言の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。
○天畠大輔君 総理、一律に禁止している自治体があるんです。憲法十五条、参政権の侵害ではないですか。
○内閣総理大臣(石破茂君) 憲法について行政府の長が断定をして申し上げることは差し控えますが、今のお話を聞く限り、参政権というものが十分に生かされていない、行使できない状況があるように思っております。
憲法の判断は最終的に最高裁判所においてなされるべきものでございますが、行政府の長として申し上げるべきことでもございませんが、お聞きする限り、参政権に抵触をするというような感じは持っております。
○委員長(櫻井充君) 天畠君が発言の準備をしておりますので、お待ちください。
○天畠大輔君 総理、調査してくれるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(福岡資麿君) 済みません、事実関係なので申し上げます。
令和六年度において先ほどの事例についても調査を行っております。その上で、各自治体に対して、御指摘のような事例も踏まえて適切な支給が決定されるように、関係課長会議の場などを活用して周知してまいりたいと考えております。
○天畠大輔君 最後に、総理からも一言お願いします。
○委員長(櫻井充君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
○内閣総理大臣(石破茂君) 被選挙権の効果的な行使の実効性の担保ということについてよく考えてまいります。そこにおいて、どういう形でそれが実現できるか、まず実態をよく把握をしてから対応を考えてまいりたいと存じます。
○天畠大輔君 終わります。